北欧やケルトの伝統音楽や古楽に影響を受けたという安生さん。ヨーロッパの伝統音楽とオリジナルを中心にソロから様々なデュオやバンドにも参加しています。
≪プロフィール≫
================
安生正人(あんじょう まさと)
1990年生まれ 栃木在住
高校時代よりギターを独学で始める。
北欧やケルトの伝統音楽や古楽に影響を受け後にケルティックハープやアイリッシュフルート等、ヨーロッパの伝統音楽とオリジナルを中心にソロから様々なデュオやバンドに参加。
アートワークから朗読等のコラボレーション等様々に展開している。
メツサライネンノーツ主宰
================
子どもの頃から図書館へ行くのが好きで、ワールドミュージックをよく聴いていたという安生さん。そこで北欧やケルトの音楽に触れることになったそうです。『謎のハープ青年』の理由が、なんとなく理解できました。
↓こちらが、アイリッシュハープ。弦は34本。白樺の木でできてるそうです。珍しさから、お客さんも真剣に見入ってました。
アンプを使わず、完全生音。
ダイレクトに会場のキートス全体の空気を揺らす音の振動に感動すら覚えました。
グランドハープは足元にペダルがあって、半音の上げ下げをしますが、こちらは上部に。
演奏の最中に、何度も上げ下げするのを見てました。
両手の指で弦をはじく作業をしながら、金具をさっと上げたり下げたり。器用だなあと。
後ほど、指で弾きながら音も変えるって大変ではないのだろうかと伺ったら、吹奏楽の楽器などのブレス(息継ぎ)と一緒ですよと造作もない様子。
↓こちらはアイリッシュフルート。木製の横笛です。金属製のフルートとは音色も指使いも異なります。木の温かみのある音がしました。
ハープ、フルート、ギターと次々と楽器を変える安生さん。
いつもライブの時は、会場の雰囲気で演奏する曲をその場で、その瞬間で決めるそうです。弾きながら次は何にしようかと決めることもしばしば。
その空間、その瞬間、空気感、雰囲気、そしてお客さんの見入る視線などと対話しながら、そこにもっともあった最高の音楽を届けてくれます。
今回は即興の曲もありました。
会場のキートスがフィンランド語で「ありがとう」という意味ということで、北欧の曲をいっぱい奏でてくれました。フィンランドやスェーデンの結婚式に演奏される伝統曲など。
キートス全体が、一瞬にして、北欧の森の中になったり、初夏の風景になったり、目の前に湖が広がったりしました。
動画での様子はこんな感じ↓
アートワークや朗読などとのコラボレーションや、音楽を通したワークショップも行っているという安生さん。
最後には、お客さんにハープの指南も。みなさん人生初のハープ体験のようでした。
記念写真。
↓7月に発売されたという、安生さんの新譜『relieur(ルリユール)』。全12曲。うちギター2曲、ハープ10曲。
「ルリユールおじさん」という絵本があり、ボロボロになった本をなおす本のお医者さんのお話だそうで、自分が表現している音楽もそういった作業に近いのかもしれないと思ってつけたタイトルだそうです。(今回は、このアルバムの中の曲も数多く演奏してくれました。)
ライブの日以降も、今回の会場となったカフェキートスで購入可(視聴も可)だそうですので気になった方はお手に取ってみてください。
Photo & Text /Chou NAKAOKA